通信ネットワーク(NGN)を活用したライブ配信の高臨場化に向けた実証実験にAVC/H.264エンコーダ/デコーダ装置を提供しました
2012年3月23日

NTTエレクトロニクス株式会社は、国立大学法人九州大学(以下、九州大学)と西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)による、通信ネットワーク(NGN)を活用したライブ配信の高臨場化に向けた実証実験にAVC/H.264 HDTV/SDTV エンコーダ「HVE9200」とAVC/H.264 MPEG-2 HDTV/SDTV デコーダ「HVD9100」を提供しました。

九州大学とNTT西日本によるプレスリリースはこちらを参照してください。

実証実験の背景と目的

大型映像装置を利用して、各種コンサート、観劇、スポーツをスタジアムや映画館で楽しめるライブ配信市場が拡大しています。より臨場感のあるライブ配信が求められる一方で、大がかりな設備の無い地方でもライブ配信を活用できるような仕組みが期待されています。

実験の目的は次の二つです。

  1. より臨場感のあるライブ配信の実現
  2. より幅広い地域/施設でのライブ配信の実現

実証実験の内容

九州大学芸術工学研究院(福岡県福岡市南区)と福岡市内の小学校(福岡県福岡市)間で、2012年2月16日に次の三つのプログラムが実施されました。

  1. 木管五重奏の配信 (九州大学 福岡市内の小学校)
  2. 木管五重奏にあわせた小学校での校歌斉唱 (九州大学 ⇔ 福岡市内の小学校)
  3. ピアノとバイオリンの遠隔セッション (九州大学 ⇔ 福岡市内の小学校)

九州大学のスタジオ内でのピアノの演奏と、福岡市内の小学校の体育館でのバイオリンの演奏を、それぞれの場所でカメラと複数のマイクで収録。NTT西日本ビジネスイーサワイドの回線を利用して、NTTエレクトロニクスの映像エンコーダ「HVE9200」と映像デコーダ「HVD9100」でリアルタイムに相互に映像を伝送しました。これにより、離れた場所に居る演奏者の演奏映像に合わせてそれぞれの場所で演奏する、遠隔セッションを行いました。

臨場感のあるライブ配信をより幅広い地域/施設で実現するHVE9200の特徴

実験で使用されたAVC/H.264 HDTV/SDTV エンコーダ「HVE9200」は、低ビットレートで高画質な映像を伝送できるのが特長です。遅延に関してもコーデック遅延1フレームの超低遅延を実現します。

歌手・演奏者が異なる場所に居る遠隔セッションでは、画像・音声の遅延が大きいとリズムが狂ってしまうため、遅延の少なさが重要です。

今回、通信ネットワーク(NGN)による高品質・低遅延な通信と、HVE9200・HVD9100による高画質・低遅延な映像伝送の組み合わせにより、大がかりな映像装置の無いスタジオや体育館でも臨場感のあるライブ配信や遠隔セッションを実現できました。

NTTエレクトロニクスでは今後も画質と遅延を両立させたコーデック装置によって単方向・双方向のライブ配信の普及と品質向上に貢献していきます。

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