NTTエレクトロニクス、Nスクリーン対応の高性能・高機能 メディア・トランスコーダをリリース
2012年4月10日

NTTエレクトロニクス株式会社(以下NTTエレクトロニクス)は、スマートフォン、タブレット端末からコネクテッドTVに至るまでの様々なスクリーンに向けた映像配信を実現する、Nスクリーン対応の高性能・高機能メディア・トランスコーダ「HVX500シリーズ」を2012年5月1日より国内向けに受注開始致します。

HVX500シリーズは、一つの入力映像ソースを、iPhone、iPad、Androidベースのスマートフォン・タブレット端末、Windows PC、およびSTBに至るまでの多岐にわたる再生機器の、それぞれに最適なビデオ・プロファイルにリアルタイムに変換し、スムーズかつストレスのない映像配信を実現します。本製品は、“HVX500 Live”、“HVX500 Server”、および“HVX500管理システム”の、3種類の製品ラインナップから構成されます。

HVX500 Live

トランスポートストリームや非圧縮のカメラ映像などに代表される実時間で提供される映像ソースから、プロファイル(フォーマット、フレームレート、解像度、およびビットレートなど)の異なる複数のストリームをリアルタイムに生成し配信することができます。SDIやASIインタフェースを追加(オプション)することにより、既存の放送設備へのインテグレーションも容易に実現できます。

HVX500 Server

ストレージに格納されたファイルを入力ソースとし、リアルタイム以上の変換速度で、様々なプロファイルの映像ファイルを生成することができます。1台の“HVX500管理システム”と、複数の“HVX500 Server”とを組み合わせることにより、それぞれの“HVX500 Server”におけるトランスコード処理の負荷分散を図りながら、1台あたり最大で実時間の10倍速のファイル・トランスコードが可能となります。

HVX500管理システム

“HVX500 Live”と“HVX500 Server”を上位で管理することを目的に開発された、専用のマネジメント機能を提供します。“HVX500管理システム”を“HVX500 Live”・“HVX500 Server”と組み合わせてお使い頂くことで、ストリーム毎のサービスレベルから装置レベルに至るまで、様々な階層での冗長構成を設定することが可能となり、放送などの最も厳しい運用条件下においても必要な可用性のレベルを担保することができます。

また、HVX500シリーズの共通の特徴に、拡張性と柔軟性があります。“HVX500 Live”と“HVX500 Server”は、同一のハードウェア上で処理できるアーキテクチャ(注1)を採用しており、お客さまの映像配信サービスの運用環境がライブ~サーバへと変化した場合や、特定のイベントのみライブで配信したい等の要求がある場合でも、新たな装置を導入せずに、設定を変更するだけで対処することが可能です。さらに、将来対応予定であるオプションのアクセラレーション・モジュールを本体に追加することにより、トランスコードの処理能力を飛躍的に高めることができますので、配信サービスの規模拡大に伴うトランスコード処理のボリューム増大に対しても、柔軟に対応することができます。

このように、HVX500シリーズは、NTTエレクトロニクスが長年の放送市場への製品展開において培った画質、品質、拡張性を備えた新しいシリーズで、今後の映像配信ビジネスの展開に欠かせない製品です。

本製品は来る 2012年4月16日から19日まで米国ラスベガスで開催される世界最大の放送機器展「NAB2012」(ブースNo. SU4612)に出展致します。

製品写真「HVX500」
高性能・高機能メディア・トランスコーダ「HVX500」外観

製品の主な特長

  • 高画質ライブコンテンツのマルチデバイス配信と高速ファイルトランスコーディングの両機能を1Uの筐体でフルサポートするトランスコーディング・アプライアンス
  • ABS(注2)、マルチデバイス、マルチビットレートデリバリ完全対応
  • Apple iOS、Androidを含め各種タブレット、スマートフォン向けフォーマットに対応
  • ストリーミングと同時にVoD用ファイルを生成し、入力として再利用(“HVX500 Live”)
  • MPEG-2 TS、RTP/RTSP、メディアアセットなど各種の入力に対応、オプションでSDI、ASIにも対応
  • 各種NMS、ビデオルーター、メディアサーバーとのインテグレーションをサポート
  • 各社CDNサービスとの接続を標準でサポート
  • DRM、暗号化、暗号化鍵交換など各種デファクトスタンダードをサポート
  • サービスから装置レベルまでスケーラブルな冗長構成により高い可用性を実現可能
  • ウォッチフォルダ機能(注3)によりファイルベース・ワークフローへの容易なインテグレーションが可能(“HVX500 Server”)
  • 専用マネジメントシステム“HVX500管理システム”により最大20台のHVX500を一括管理可能
  • 直感的で使いやすい専用WEBGUIの他、SNMP、SOAPなど外部管理インタフェースを標準で提供

販売価格

オープン価格

受注開始時期

2012年5月1日(予定)

用語の説明
注1
ライブとサーバーを同一のハードウェア上に実装できるアーキテクチャを採用。HVX500上に実装できるソフトウェアはライブ、またはサーバーのいずれかになります。 ファームウェアのアップデートにより、ソフトウェアの入れ替えが可能です。
注2
【ABS】
適応型ビットレートストリーミング(adaptive bitrate streaming)の略。実際のネットワークの状態や再生端末の状況に合わせて、ストリーミング品質を動的に調整できるようにする機能です。
注3
【ウォッチフォルダ機能】
サーバー上で動作するソフトウェアが常に監視するフォルダを定義し、そのフォルダにファイルが存在する場合には即座にトランスコード処理が実行される機能です。

※ iPhone、iPadおよびiOSは、米国およびその他の国々登録されたApple Inc.の商標です。
※ Android はGoogle Inc.の商標または登録商標です。
※ Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。

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