NTTエレクトロニクス社製のHD MPEG-2 エンコーダ/デコーダをSFP社(仏)が採用
2006年6月30日

全仏オープンテニスでHD MPEG-2 エンコーダ/デコーダが活躍

NTTエレクトロニクス株式会社(以下、NTTエレクトロニクス)は画像圧縮技術を幅広く開発しているが、このたび、フランス最大手の番組制作会社で、数多くのスポーツイベント放送も手がけるSFP社(Societe Francaise de Production;以下、SFP)にスポーツ実況中継向け放送機材としてHD MPEG-2 エンコーダ/デコーダを納入いたしました。

NTTエレクトロニクスのHD MPEG-2 エンコーダ/デコーダは、SFPが製作したテニスの4大国際大会の一つである全仏オープン(毎年5月~6月にパリで開催)のHD放送用として、同大会のセンターコートのローラン・ギャロス(Roland Garros)にてご使用頂きました。エンコーダはセンターコートのHD無線カメラのカメラマンが身に付け、デコーダは会場内の中継車に搭載されました。SFPは、本年度よりHD放送を開始しており、軽量で高画質、高い操作性といった観点からNTTエレクトロニクスのコーデックの採用を決定いたしました。

パワフルかつ高い信頼性を誇るNTTエレクトロニクスのエンコーダソリューションにより、ハイビジョンによる臨場感あるライブ中継が可能となりました。

SFPの技術担当者ルディー氏(Rudy Dendleux)氏は次のようにコメントしております。「SFPではNTTエレクトロニクスのエンコーダ/デコーダの採用によりスポーツイベントでのHD放送が可能になりました。リップシンク性能(注1が良く、画像・音声間の位相差がない特長から簡単なシステム構成、運用が実現できました。更に画質が良く安定した稼動が得られています。またハーフラックのコンパクトなサイズは持ち運びに最適で、次は自転車レースのHD放送を予定しております」

NTTエレクトロニクスの大久保恒夫事業部長は本製品の特徴について、次のように述べております。「今回、SFPに納入された製品は「HD MPEG-2 HD エンコーダ HE3000」及び「MPEG-2 HD デコーダ HD3000」で、同製品の鮮明な画質に関して国内外から高い評価を得ております。1080i、720p、480iなど各種画像フォーマットに対応、音声は最大2系統、合計8chのエンコードが可能です。フロントパネルによる容易な操作、短時間でのブートアップ(注2を実現しています。また、画像と音声の位相差がゼロという特徴を有します。更に1Uの高さ、ハーフラックのコンパクトなサイズで2kg(4.4ポンド)と軽量ですので持ち運びが容易です」

NTTエレクトロニクスでは世界的なHigh Definitionデジタル放送の拡大に伴い、今後も海外の放送ネットワークへの高画質対応エンコーダ/デコーダの拡販を積極的に推進していく予定です。

製品写真「HE3000シリーズ」「HE3100シリーズ」
上:HD MPEG-2 エンコーダ HE3000シリーズ(ハーフラックサイズ)
下:HD MPEG-2 エンコーダ HE3100シリーズ(フルラックサイズ)

用語の説明

注1
リップシンク性能
画像転送後の画像と音声のずれを唇の動きと声で判断することからリップシンク(唇の同期)といった言葉でその性能をあらわしている。リップシンクがゼロということは唇の動きと声が一致しており最良の状態をいう。(本文へ戻る
注2
ブートアップ
装置の起動、立ち上げ。(本文へ戻る

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