2010 FIFAワールドカップ採用事例紹介
100台以上のコーデック装置が20社以上に使われ、60カ国以上への映像素材伝送に貢献しました
2010年8月24日

NTTエレクトロニクスのコーデック装置が10カ所すべての試合会場に導入され、IBC(国際放送センター)への映像素材伝送に使われました。IBC内でも、NTTエレクトロニクスのコーデック装置合計100台以上が20社以上の通信・放送事業者様に採用され、60カ国以上への伝送に貢献しました。

  • 写真「ヨハネスブルグの試合会場(Soccer City Stadium)」
  • 写真「国際放送センター前にあるFIFAワールドカップ広告塔」
  • 写真「国際放送センター内にある調整室」
  • 写真「国際放送センター内にある公開放送ステージ」
  • 写真「国際放送センター入り口」

全10会場で導入、衛星回線でヨハネスブルグのIBCへ映像を伝送

NTTエレクトロニクスのAVC/H.264 HDTV/SDTV エンコーダ/デコーダ HV9100シリーズは、2010 FIFAワールドカップの試合が開催された南アフリカの10会場すべてに導入され、会場からIBC(※1)への映像素材伝送に使われました。

HV9100シリーズは、高ビットレートに対応し、超低遅延での伝送が可能でハイ4:2:2プロファイル(※2)に対応している点が、動きの激しいサッカーでも高画質な映像を伝送できると評価され、採用されました。

各会場からIBCへの伝送について。今回のFIFAワールドカップでは、非圧縮映像をTelkomの光回線で伝送する方式がメインの伝送として使われました。HV9100シリーズによってAVC/H.264符号化された映像をSentechの衛星回線で伝送する方式はバックアップとして使われました。バックアップという位置づけでしたが、HV9100シリーズを使ってIBCに伝送された素材は、多くの放送局で放送用のメイン素材として使用されました。

※1
International Broadcast Centreの略。FIFAワールドカップやオリンピックなど、国際的なイベントが開催されるときに現地に設置される放送センター。スタジオや送出設備を備え、イベントの放映権を持つ世界各国の放送局が入居する放送拠点となります。
※2
ハイ4:2:2プロファイルとハイプロファイルの画質の違いについて

2010 FIFAワールドカップの試合が開催された9都市を記した南アフリカの地図(Cape Town、Port Elizabeth、Durban、Bloemfontain、Johannesburg、Pretoria、Nelspruit、Polokwane、Rustenburg)2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ大会の舞台になった、9都市、10会場すべてにHVE9100(エンコーダ)、HVD9100(デコーダ)が導入されました。

注:ヨハネスブルグに2会場あるため、9都市、10会場になります。

全10会場からIBC(放送センター)へ、衛星回線での映像素材伝送にHV9100シリーズが使われ、高画質かつ低遅延な伝送に貢献しました

競技が行われる全10会場に導入されたHVE9100(エンコーダ)によって符号化された映像素材が、ヨハネスブルグのIBC(国際放送センター)内のHVD9100(デコーダ)に衛星回線を利用して伝送されたときの構成図

20社以上に採用され、100台以上のコーデック装置がIBCで活躍

NTTエレクトロニクスのコーデック装置が使われたのは、各試合会場からIBCへの映像素材伝送だけではありません。合計100台以上のNTTエレクトロニクス製コーデック装置が、IBCに拠点を構えた20社以上の通信・放送事業者様によって使用され、南アフリカから60カ国以上への映像素材伝送に貢献しました。

世界最大の放送協会EBU(European Broadcasting Unionや中国最大規模の国営テレビ局CCTV(China Central Televisionをはじめとした、著名な通信・放送事業者様に導入していただき、大会期間中無事に中継を行えるよう、現地での技術サポートを提供しました。

南アフリカでの熱戦の映像を、60カ国以上へ伝送するのにNTTエレクトロニクスのコーデック装置が貢献しました

北米・南米、欧州、中国、シンガポール、日本など60カ国以上へ向けて、南アフリカから映像素材伝送した様子を世界地図を使って説明しています

今後もリアルタイム伝送を充実し、数々の感動を提供していきます

今回のFIFAワールドカップでも、さまざまなドラマが生まれ、南アフリカの試合会場での出来事が、世界中で無数の人々の心を動かしました。60以上もの国への中継にNTTエレクトロニクスのコーデック装置が貢献し、感動を届けられたことをうれしく思います。

世界的なスポーツ大会として真っ先に名前が挙がるのが、オリンピックとFIFAワールドカップです。視聴者数の多さではオリンピックを凌ぐとも言われるFIFAワールドカップで、ミス無く高い品質で中継を行うためには、コーデック装置にも高い性能と信頼性が求められます。今回、世界各国の20以上の通信・放送事業者様にNTTエレクトロニクスのコーデック装置が採用され、我々の製品の品質が実証されました。

コーデックにとって難易度の高い動きの激しいサッカー競技映像だけでなく、競技場の芝生もきれいに表現でき、非常にリアリティのある映像を提供できました。また、ゴールシーンをいち早く伝送できる低遅延も大変好評でした。

NTTエレクトロニクスは今後もリアルタイム伝送を充実し、数々の感動を提供していきます。

海外システム営業部 部長 中野正一

IBCに拠点を構えた通信・放送事業者のロゴ(NHKなど)

IBCに拠点を構えた通信・放送事業者様の一例。20以上の通信・放送事業者様にNTTエレクトロニクスのコーデック装置をご採用いただき、FIFAワールドカップの感動を世界中に届けるのに貢献できたことをうれしく思います。

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